一眼レフカメラをウェブカメラとして使う(Windows)
はじめに
- 一眼レフカメラは持っているけど、ウェブカメラが家にない。
- PCのインカメラがノイズだらけ。もっと良い画質でビデオ通話したい。
という動機で、一眼レフカメラ(Canon EOS Kiss X7)をウェブカメラ代わりに使用する方法を探した。
一眼レフカメラをウェブカメラとして使用する場合、次の方法が考えられる。
- HDMI出力をキャプチャして使用
- キャプチャーデバイスが高価
- カメラの設定を制御できない
- 一眼レフをUSB接続して、Liveviewを取り込みWebcamに変換
- USBケーブルで接続できるので、追加コストがかからない
- カメラの設定をPCから変更可能
今回は、コストがかからずPCからカメラを制御可能となるUSB接続の方法を検討した。
アプリケーション検討
調べてみると、Liveviewを取り込むソフトはいくつか存在した。
- Sparkocam
- https://sparkosoft.com/sparkocam
- 単体でLiveviewの取り込み・Webcam変換が可能
- 試用版では、ウォーターマークが入る
- Canon対応のライセンスは$49.95
- digiCamControl
- http://digicamcontrol.com/
- Liveviewの取り込み、設定が可能
- digiCamControl Virtual WebCamという仮想WebCamが追加されるが、私の環境では動作しなかった。
- WebServerとして動作し、画像・映像の取得が可能
- OBS Studioで取り込み可能
- EOS Utility
- EOS Webcam Utility Beta
- https://www.usa.canon.com/internet/portal/us/home/support/self-help-center/eos-webcam-utility/
- COVID-19でWebCam需要が増加したことに対応してCanonが提供を始めたWebcamユーティリティ
- 残念ながら、比較的新しいモデルしか提供しておらずKiss X7への提供はなかった。
- EDSDK
- https://cweb.canon.jp/eos/info/api-package/
- EOSと通信するためのSDK
- 求めるものがないなら作ればよい。と思ったけど、基本的に法人にしか提供していない様子。
Sparkocamは使いやすかったけど、結構お高め。 digiCamControlerを使用することにした。 ただ、Virtual WebCamが動作しなかったためOBS Studioを使って解決した。 構築した環境を以下に示す。
digiCamControlとOBS Studioを使った環境構築
https://obsproject.com/から、OBS Studioをダウンロードしてインストール
OBS Studioの出力をWebCamとして扱うプラグインをインストール
https://obsproject.com/forum/resources/obs-virtualcam.539/
https://github.com/CatxFish/obs-virtual-cam
digiCamControlをインストール
http://digicamcontrol.com/からダウンロードしてインストール
digiCamControlを起動して、Settingを開く
Webserver -> use web server にチェックを入れて、webserverを有効化(要digiCamControl再起動) ファイアウォールの警告が出るはずなので許可
一眼レフのモードをM,Av,Tv,P等に設定した上で接続して電源をONにすると、digiCamControlで認識する。 Lvボタンを押してLiveviewを起動。
各種設定をお好みで
OBS Studioを起動し、ファイル -> 設定 -> 出力から、解像度を設定
ソースの追加で、ブラウザを選択して新規追加
digiCamControlのMJPEGのアドレスを入力して、 解像度を入力。 現在のページを再読込を押下すれば映像が表示されるはず。
映像を出力サイズに合わせて拡大・縮小
ツール -> VirtualCamから、Startを押下して仮想WebCamを起動
これでZoom等でウェブカメラとして扱って入力できる。